先日6/11~6/12に開催されたSalesforce World Tour Tokyo 2024(以下SWTT2024)では、AIが主要なテーマとして掲げられました。
筆者はそこで特別講演「AI競争力は組織で創る。AI活用の組織づくり、育成法を学ぶ」(講演者:PIVOT竹下様/LIFULL長沢様/AI Shift伊藤様)に参加し、著名企業のAI活用ノウハウと「AI競争力」強化術を学びました。
本記事では、講演の骨子をお届けします。
ChatGPT登場でAIの社会浸透が加速
AIブームの中、効果的活用はまだ少数
2023年にChatGPTの登場によりAIへの関心が一気に高まりました。しかし、生成AIを効果的に使いこなせている企業はまだ少ないのが現状です。講演では、企業のAI活用力を高めるには組織的なアプローチが不可欠であること、社内のAIリテラシーを向上させ、業務へのAI導入を進めていく必要があることが強調されました。
AI活用の基盤づくりが重要
AI推進室の設置がスタート地点
AI活用の第一歩は、核となるAI対策チーム、AI推進室の設置だそうです。AIに詳しい人材を社内から募り、それらを中心にAI学習を進め、ナレッジを蓄積。そして社内にリスキリングを浸透させていくことが鍵となります。
少しずつ業務にAIを取り入れ、効率化を図るのがポイント。ゆくゆくは全社的なAIリテラシー向上につなげていくべきだと講演で述べられました。
経営層のAI理解が欠かせない
またAI活用を推進する上では、経営層・役員層のAIへの理解と協力が不可欠との事でした。トップ自らがAIの可能性を認識し、活用を後押しすることが重要だそうです。経営層・役員層もAIについて理解を示し、推進にコミットすることで、社内のAI活用を加速できると講演では強調されていました。
AI人材の発掘と育成がカギ
理系だけがAI人材ではない
AI活用には、AIを使いこなせる人材が欠かせません。しかし、講演では「AI人材=理系の開発者」という固定概念が覆えされました。文系出身者や非開発者でも、国語力や好奇心、チャレンジ精神を持つ人であれば、AI活用の担い手になれるのだと。社内に眠るAI人材を発掘し、育成していくことが「AI競争力」強化につながるとのアドバイスがされました。
SWTT2024で示されたAI時代の勝ち残り方
SWTT2024の講演から明らかになったのは、AIという強力なツールを企業が使いこなすための組織づくりと人材育成の重要性です。AIを制する者がビジネスを制すると言っても過言ではない中、いかにしてAIを活用する体制を整え、人材を確保するかが、企業の明暗を分けるでしょう。