Analytics Studio アプリケーション(CRM Analytics)では、機械学習モデルを作成して
予測結果や改善案を取得することができます。
今回は開発環境で作成したデータセットやモデルを変更セットで別環境へ移行しようとしたときに
発生した問題を備忘録として残しておこうと思います。
結論としてはレシピのみ変更セットで、残りは対象環境で手動で再作成、再設定しました。
①レシピなどのAPI参照名が確認できない
Analytics Studioで作成するレシピやモデル、予測定義などは作成時に名前だけ入力して
API参照名を入力する項目が存在しません。(自動で設定されます)
これらを日本語の名前で作成すると、変更セットで選択するときに対象が分かりにくくなります。
また、レシピやモデルの画面でもAPI参照名が表示されないため確認もできません。
データセットの場合はAPI参照名ではなく、コンポーネント名で選択するため日本語でも問題はありません。
以下はレシピ保存時の入力項目
②データセットやモデルのデータは移行できない
データセットやモデルを変更セットで送信しても
移行されるのはメタデータだけで、中身(データ自体)は移行されませんでした。
リリースは成功しても画面では表示されません。
普段の変更セットでもメタデータだけでデータは送信していないのですが、
手動設定の手順が多くなるので送信できないか確認してしまいました。
Salesforce様へ問い合わせしてみましたが、仕様とのことでした。
③レシピはデータフローも併せて変更セットに追加すること
変更セットにおけるレシピのコンポーネント名は「Analytics レシピ」です。
Analytics レシピを変更セットに追加する場合は、「Analytics データフロー」も追加する必要があります。
必ず対象のAnalytics レシピを追加したあとに、「連動関係を参照/追加」からレシピと同じ名前の
Analytics データフローを追加する必要があります。
変更セットのコンポーネント種類の選択リストから「Analytics データフロー」を開いても
レシピと同じ名前のものは存在しません。
Analytics データフローを追加せずにレシピだけで変更セットを送信すると、
リリースでコンポーネントエラー「レシピにはデータフローを指定する必要があります。」になります。
④レシピや予測定義の自動更新スケジュールは移行されない
レシピや予測定義の自動更新スケジュールは移行されません。
手動設定をしましょう。
まとめ
レシピのみ変更セットで送信して、残りは対象環境で手動設定を行いました。
自分で設定する分にはまだいいのですが、
リリース作業者が自分でない場合は、手動設定の量が多いため、
作業者と十分な打ち合わせが必要ですね。
