本記事では、Salesforceのデータ品質向上のためにすべきことについてご紹介します。
Salesforce上のデータ品質を向上させることで、会社にどのようなメリットがあるのか。
逆に品質のレベルが低いとどうなるのか。
ここでは、データ品質を向上すべき理由と品質向上のためにすべきことを紹介します。
なぜデータ品質を上げる必要がある?
「データなんて入力するだけ十分!」と思っている人もいるかもしれません。
ですが、ある程度のルールを決めたうえでデータ作成・管理を行わなければ問題が発生します。
一部、例をあげると…
- レコード未作成によるデータ欠損
レコードをそもそも作成しなければ、データは集まりません。
また、取引先などのレコードを作成しないことによって取引先の誰へどういった連絡方法を取るのか確認…といった余計な手間が増えてしまいます。 - 同じデータ作成によるレコードの重複
同じ内容のレコードが複数作成されると、同じ会社の何も知らない人が見た際に「どちらのレコードが正しいの?」といった混乱が生じてしまいます。 - 入力者による表記違い
同じ内容でも入力者によって表記が違うと、別データとして保存されデータ重複につながります。
例) 全角半角の違い、電話番号のハイフン有り無し etc… - レコード内容が不完全
必要な項目が未入力…といったレコード内容が完全ではない状態だと、
データとしても不十分となりデータ集計等に影響が出ます。 - 内容が古い
レコードの中をきちんと管理せず長期間放置すると、データの信憑性が下がり
正しい情報を得られなくなってしまいます。
問題の発生はトラブルの原因ともなり、最悪情報漏洩といった大きな事件につながる可能性もあります。
データを正しく作成・管理を行うことで、上記問題を防ぐことができ、
効率的かつ素早くデータ収集を行うことができるようになります。
また、適切なデータ管理は組織の信頼にもつながる大切な作業となりますので
データの品質は常に良い状態を保つようにしましょう。
データ品質向上のための計画を立てよう!
データの品質向上に取り組むには、データ管理計画を作成することから始めます。
計画内容としては、どのようにデータを作成し、管理していくかのルール作りが含まれます。
では、どのようなルールを決めればいいのか。
一部ですが、ルール作りの例を紹介します。
- 命名
レコードの命名規則を決める - 書式設定
日付や金額の表記方法を決める - 品質
完全性、使用率、一貫性、重複等の品質や統計値を決める - ロールと所有者
レコードの所有者、データの責任者、通知先を決める - セキュリティと権限
アクセス権などのプライバシーレベルを決める - 監視
データの品質管理を保証するプロセス概要を決める
Salesforce機能を使用したルール作りを行おう!
ある程度のルールが決まった後に、Salesforce機能を使用してルール反映させられるものがあればどんどん使用しましょう。Salesforce機能を使用したルール反映をすることで、口頭や紙面でのルール決定よりも確実なデータ作成・管理を行うことができます。
- 必須項目
何を必須項目にするかを設定することが可能(会社名、取引先責任者 など)。
会社の管理契約に沿った必要事項を必須項目にすることで、項目入力漏れを防ぐことが可能。 - 入力規則
地名や数字など、人によって入力形式にばらつきがある項目に入力規則を設ける。
例)「電話番号は半角数字でハイフンが必要」、「名前は全角文字のみ」など - ワークフロールール
社内で発生する申請などを承認してもらうために、適切な担当者に自動的に割り振られるように設定を行う。
そうすることで、データ管理に関わる事務作業の手間を減らすことが可能。
※ただしワークフロールールはWinter ’23以降新規作成ができなくなり、
既存のルールの編集のみ可能です。新規の自動化にはFlow Builderを使用してください。 - ページレイアウト
入力が必要な項目を自分で作成することが可能。しかし、項目が多いとかえって時間がかかり面倒。
不要な項目は画面から削除し、分かりやすく時間短縮になるように入力画面のレイアウトを設定する。 - ダッシュボード
データの品質の善し悪しや、きちんと計画通りに運用されているかがグラフで一目で分かるよう
ダッシュボードを用意することでデータを一覧で確認することが可能です。 - データ強化ツール
古いデータや誤ったデータが無いかを照合可能なツールがあります。(AppExchangeから取得)
ツールを使用すれば、電話番号や住所が不正なものではないかも照合することが可能です。
まとめ|Salesforceのデータ品質向上のためにすべきこと
本記事では、Salesforceデータの品質向上のためにすべきことを紹介しました。
データの品質を向上させることにより、欲しい情報をより素早く取得することが可能になり
トラブル回避にもつながります。
管理ルールやレコード内容を今一度見直し、データ品質向上を目指しましょう!